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ビールは薬の効き目を左右する!?

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ビールは薬の効き目を左右する!?

さて、今日はビールのお話。

ビールが、薬の代謝酵素を阻害することで、
薬の効き目や安全性に影響を与える可能性があるとの研究が
"Journal of agricultural and food chemistry"に
掲載されました。

国産(筆頭研究者の出身国不明です)・海外産ビール
35ブランドについて、エールとラガーを中心に、
ヒト・チトクロームp450(CYP)代謝への影響を調べました。

ビールの成分であるアルコールや可溶性固形分、
αホップ酸、βホップ酸などの成分それぞれについて、
薬の輸送に関係するP糖タンパク質と
薬の代謝に関係するCYPへの影響を調べたところ、
さまざまな影響が現れることが分かりました。

多くがCYP2C9の代謝に影響を与えました。
CYP2C9で代謝される薬として有名なものは
ワーファリンとか痛み止め成分ですかね。
お薬全体のの約10%くらいがこのCYP2C9で代謝されます。

また、2種類のビールではCYP3A4に影響を与えたそうです。
CYP3Aで代謝を受ける薬は多く、
グレープフルーツジュースと薬の相互作用が知られていますが、
これもCYP3A4の阻害作用が原因なんです。

なお、ビールの成分の中で薬に影響を与える
曲者成分であると思われるのが、βホップ酸。
この濃度が高くなると、CYP3Aファミリー、CYP19の
阻害率が高まったそうです。

ということから、ビールの種類によっては、
薬の代謝に影響を与える恐れがあるので、
お薬はビールで飲まないほうがよさそうです。

お酒好きのかたのために、
βホップ酸フリーのビールが開発される・・・
なんてことはなさそうですから。
おとなしく、お水やぬるま湯でお薬を飲みましょう。