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日本人の前立腺がんの発生率と野菜・果物摂取量

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日本人の前立腺がんの発生率と野菜・果物摂取量

さて、今日は日本人の前立腺がんの発生率と
野菜・果物の摂取量に関する話題。

厚生労働省研究班による多目的コホート研究報告で、
野菜果物の摂取量と前立腺がん発生率との関係を調べた結果、
野菜・果物ともに摂取量が多くなっても
前立腺がんに罹るリスクは変わらなかったことを明らかにしました。

日本人のコホート研究なので、
この結果は、私たち日本人にとって非常に参考になるものなのですが、
一方で調査法の問題も指摘されています。

というのも、抗がん活性が数多く報告されているトマトに関して、
摂取量の比較的多い欧米からの研究で、
おおむね一致してトマトでの有効性が報告されていることから、
日本人は欧米に比べてトマトの摂取量が少ないことや、
欧米との調理法の違いにより
関連が見られなかった可能性があるとしています。

たしかに、最近トマトと豚肉のお鍋というような、
温かい"トマト料理"が日本でも食べられるようになりましたが、
個人的にどうしても、温かい形のあるトマトは許せないんですよね。
欧米から比べると日本人のトマト摂取量は少ないのかもしれません。

なお、調査は平成7年と平成10年に、
岩手県二戸、秋田県横手、長野県佐久、大阪府吹田、
沖縄県中部、茨城県水戸、新潟県長岡、高知県中央東、
長崎県上五島、沖縄県宮古の10保健所管内に在住の
45~74歳の男性約4万3千人を対象に行われ、
平成16年まで追跡調査した結果をもとに論文が発表されました。

その結果、野菜・果物ともに摂取量が多くなっても、
前立腺がんに罹るリスクは変わりませんでした。
また、野菜の種類別(トマトやアブラナ科野菜など)を検討しても
関連は見られなかったとのこと。
一応トマトとの関係も見ているんですね。

ちなみにこの論文では、この結果についての研究の限界も
以下のように記載されています。

「前立腺がんの検診の受診歴の情報を得られていないため、
 検診による発見の影響を除くことができなかった。
 野菜や果物を積極的に摂取する人が
 前立腺がん検診を積極的に受診した結果、
 野菜や果物の摂取の高い群でより発見される率が高くなり、
 本当の予防的な関連が見えなくなっている可能性も否定できない。
 野菜や果物は、やはり積極的に摂るべき・・・」

確かに、健康志向が高ければ、
野菜や果物もたくさん食べるし、検診もばんばん受ける(?)かも
しれませんよね。
やっぱり野菜・果物を摂取したほうが
健康には無難なんでしょうね。